『されど日記で人生は変わる』 ~あなたの本当の「Want」は何か?~
Kumiのグサッとささる読書、第二回はこちら!
『されど日記で人生は変わる』 今村 暁 著
おススメ度:☆☆☆☆☆
よみやすさ:☆☆☆☆☆
グサッとポイント
・日記を書くだけで夢が叶う仕組みができる!
・朝晩1分ずつでオッケーだから続けやすい!
・自分の取扱説明書ができるので、モチベーションなどのコントロールに役立つ!
こちらは駅の本屋で見かけてタイトルにひかれて購入。
1ページ目からなかなか衝撃的なことが書かれています。
なぜ「日記を書く」とよいのか?
自分が本当やりたいことが見えてくるから。
自分の長所や短所、強みや弱みがわかるから。
自分の悪い習慣を改めることができるから。
自分の心の状態を把握することができるから。
自分が感謝すべきことを見失わないから。
多くの気付きや学びを得ることができるから。
日記を書くだけでそんな効果があるの!?って正直最初は半信半疑でしたが、読み進めていくうちに、「そのとおりかも・・・」「この本に書いてあるやりかたなら私でも続くかも・・・」と思い始め、今では私も日記を書いています。そして自分の意識がすごく積極的なものに変わったことを感じています。
あなたの本当の「Want」は何か
この本には、日記を書くことのメリットがたくさん書かれているのですが、私が思う最大のメリットは「自分のWantを自覚することができる」ことだと思います。
日記とは理性ではなく感性を大事にするもので、本当の自分に丁寧に向き合うためのツールなのです。
私もこの本を読むまでは、「~しなければならないから」「~すべきだと思う」といった、mustやshouldにとらわれて、それが自分の気持ちであると思いこんでいました。
でも、一度しかない自分の人生を豊かに、悔いなく、自分らしく生きていくためには、自分の心の深い部分を見つめて、本当の気持ちに向き合うことが大切なのだと思います。
そのためには、日記を書いて、mustやshouldではない自分のwantに気がつくことが最短ルートなんです!
夢をかなえる仕組みができる
仕組みなんていうと大げさかもしれませんが、自然とその方向に向かっていける、という意味では、やはりこの言葉がピッタリな気がします。
なぜ、日記は「夢を持つ力」「欲望を持つ力」を高めるのか。
それは、日記を書くという行為が、あなたの思いを「強化」し、「持続」させ、「具体化」させるからです。
夢の実現の可能性は、日記を「真剣に書く」(質)×「書いた回数」(量)に比例して高まっていくのです。
夢を3年に1回しか思い出さない人と、毎日「自分はこんなことを実現したいんだ」と思い続けている人―――。
どちらが実現する可能性が高いでしょう。
もちろん、毎日思い続けている人ですよね。
私も日記を始めてみて実感したことですが、日記に書いて毎日「こうなりたい」を自覚することで、夢の実現、目標達成のための情報が何倍も多く自分の中に入ってくるようになったように感じます。情報収集のアンテナが敏感に、そして広く大きくなったのです。
例えば、私の今の一番の目標は英語の習得なのですが、日記に毎日「英語で情報収集できるようになりたい」「BBCのような綺麗なイギリス英語で話せるようになりたい」「いつかイギリスに行きたい」など書いていると、街中で外国人の方に目がいくようになりました。笑。そして、どうも英語を話しているらしいと知ると、さりげなく近くに寄って、聞き取れるか試したり。もちろん、失礼のない程度に、ですが。
また、旅行代理店の前を通ればイギリス旅行のチラシが気になるし、youtubeを見ていればふと英語の動画も調べてみようか、と思い立ちます。
常に自分の夢や目標が意識の底にあるので、関連する情報に気付きやすくなりました。
つまり、潜在意識の中に目標が刻まれて、目標達成のための行動が習慣になるのです!
潜在意識を変えるなんて大変なことだと思いますが、それができてしまうんだから、日記を書くってすごいことですよね!
さて、そんなすごい効果のある日記ですが、どうやって書くのかが気になるところ。
日記というと、夜などに、その日一日あったことを記録していくイメージをもつ方が多いかと思います。でもこの本に書いてある書き方は少し違うんです。
夢を叶える日記の書き方
なんと、この本の書き方とおりに実践すれば、朝晩1分ずつで日記が書けるんです!
まずは、ノートでもコピー用紙でもなんでもよいので紙を用意します。
スマホのメモとかでも良いみたいですが、私は紙派です。ルーズリーフに書いてます。
書くことは次の5項目です。
- 夢・目標
- やりたいこと( I want~)
- 今日の出来事
- 今日の感謝
- 今日の成功法則・学びの言葉
この項目を朝晩2回に分けて書くのですが、朝に1と2を書き、夜に3、4、5を書きます。もちろん、余白に日付を書くのも忘れずに!
私の場合は、B5のルーズリーフ片面1枚におさまるように書いています。
私の日記はこんな感じです。
令和元年11月15日(金)
1 夢・目標
イギリス英語で世界中の人と交流をする。
英語で不自由なく生活できるようになる。
ロンドンに遊びに行く。
2 やりたいこと
美味しい紅茶を飲みながらゆっくり本を読みたい。
猫と一緒にたっぷり寝たい。
グレーのチェスターコートが欲しい。
3 今日の出来事
事務仕事が終わらず残業。疲れた。でもご褒美に帰りにチョコレートを買って食べた。早く休みきてほしい。
4 今日の感謝
同僚のOOさん。疲れてる私にアメをくれて声をかけてくれた。まじ優しい。
5 今日の成功法則・学びの言葉
朝タンパク質をとっていくと、体が楽。気持ち的にも元気になる。
こんな感じで、朝起きてから1分程度で、サクっと1、2を書き、それをクリアファイルに入れてデスクの上にぽいっと置いておいて、帰ってきたら寝る前に3、4、5を書いてファイルに閉じて寝ます。
このとおり、結構ゆるい日記です。でも本音が出てます。笑
夢や目標は変わってもオッケーなのだそうです。むしろ、毎日書いていくことで、「なんでイギリス英語がいいんだろう?」「どうして英語に興味をもったんだったっけ」など、自分のもつ夢の理由や思いが深まっていったり、その先にある自分の欲に気付けたりします。その結果、夢が変わっていくことも。
また、ご覧のとおり、2のやりたいこと、はかなり欲望に忠実です。私はここにmustやshouldが入り込んでいないか、気をつけながら書くようにしています。この項目をきちんと気持ちに向き合って確認することで、自分のwantに気付きやすくなると思います。
また、4の感謝は必ず書くようにしています。やってみて気付いた意外な発見なのですが、どんなに嫌だった一日でも、探そうそ思えば感謝できることが見つかるのです。そして、「感謝だな」と思うことは、ストレスを軽減させる効果があるのです。
お客さんからクレームを受けた、上司にも怒られた、電車は混んでた、雨も降ってた、今日は最悪だ・・・なんて日も、いざ日記を前にしてペンを持ってからよくよく考えてみると、「そういえばクレームのあとに、先輩がフォローしてくれたな。助けられたな」とか思い出したり。何も思いつかなかったとしても、「そもそも雇ってくれてる会社に感謝だな。仕事があるのは当たり前じゃないもんな」 とか、「無事に帰ってこれたことに感謝だな」みたいな。笑。搾り出したような感謝なんだけれど、それでもちょっぴり心が癒されるんです。とっても不思議なんですけど。
意外と知らない!?自分の取扱説明書
5の成功法則・学びの言葉というのは、「自分の攻略本作り」なのだそうです。
ここにはこの日に自分が発見した、自分自身の成功法則を書き込みます。
どういうこと?って思いますよね。世の中には、モチベーションを上げる方法とか、健康法とか、心のもちかたについての方法についての情報があふれていますが、結局のところ、人間は一人一人性格も体質も性質も違うから、それらの方法の100%すべてが自分にあてはまるということはないと思うんです。
だったら、むしろ自分に合った方法を記録してまとめておけばよいのでは?というのがこの項目です!自分をよく観察して、「これをすると気持ちが落ち着くんだな」とか「これをやってしまうと体調が悪くなるらしい」といった具体的な発見を記録しておくことで、1年後には365個の自分の成功法則ができあがります。これはすごい財産です。自分専用の攻略本ですから。
特に私は、自分の特徴を文字にして表現して、自覚することは人間関係も豊かにするように思います。大人げない話ですが、なんとなく機嫌が悪くなってしまって家族とかパートナーとかに冷たい態度をとってしまうことがあって。今まではその理由がわからなくてただイライラしていて周りに不快な思いをさせてしまっていたのだけれど、この記録を進めていくことで、理由が思い当たるようになったんですよね。そうしたら、「寝不足だからちょっとイライラしてるんだ。ごめん」「3食きちんと食べないと体力がもたないんだ」と説明することができるし、そもそもそうならないように対策ができます。理由がわかることと、それを説明できること、そして具体的な対策がとれることは、つまりコントロールできるということだと思います。まさに攻略法ですよね。
それは本当にあなたのWantですか?
この本にはもっともっと日記のメリットが載っていてぜひ全部読んでほしいのですが、この中で一番ドキッとしたのが、次の部分です。
夢とは、あなたが心の底からワクワクするものです。純粋な「I want」です。
(中略)あなたが「I want」と思っていることは、じつは「You want」「He wants」「OO want」ではありませんか?
いつも自分のやりたいことをガマンしていたり、「これがOOの喜ぶことだから」と、自分の「want」ではなく、他人の「want」に人生を支配されていたりしませんか?
「親ため」「顧客のため」「社会のため」の前に、まず「自分のため」というあなたの「I want」をしっかり掘り起こすことが大切なのです。そしてそれを日記に書くのです。
自分を大切にすることは、エゴとは別物だと思います。自分の人生を大切にするからこそ、他人の人生の大切さもわかるんだろうなと。
自分の「want」に耳を傾けながら、わくわくして人生を歩んでいきたいですよね。